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自分が嫌だぁぁぁ.
新作"Train of thought"中心のライヴと言って良いのかな.2部構成,3時間以上のライブだったこともあって,新作からやらなかったのは"Honor Thy Father"だけ(明日やるのかな.スタンディングの会場向けの,飛び跳ねられる曲だと思うけど.それでも,Dream Theaterのファンの連中はじーっと聞いてそうな気がする/笑).
で,特筆すべきはなんといってもヴォーカルのラブリエが絶好調だったこと.一部ファンからラブリエ不要説が"Images and Words part2をやってくれ"というのとほぼ同じ頻度で出てきてしまう彼ですが,そんな声を一蹴するかのような"声"を今日は聞かせてくれました.高音がバッチリだった("Another day"の超高音部でちょっとフェイクしたぐらい)のは勿論のこと,押し引きも巧みで,特に新作の曲に加わった呟くような歌い方("This dying soul"とか"Endless Sacrifice")は確実に"引き"の表現力を増大させているという印象です.あのちょこまかした格好悪い動きが無くなり,堂々と歌っている姿は,自分がDream Theaterに必要な人間であるということを満天下に知らしめるものでありましょう.
また,ギターのペトルーチも調子が良かったようです.それが良く現れていたのは"Beyond This Life"に挟まれた即興パートでのプレイや,"Hollow Years" "Another Day" "In the Name of God"等でのソロの昇天っぷり("ヘルゲ・エンゲルケも真っ青"とか言うとFair Warningのファンに殺されそうだ)もさることながら,"Caught in the Web"のソロの後の"ズキュッ,ズキュッ,ズズッズ"というリフにキレがあったことです.ライヴアルバム"Once in the livetime"の時は全般にペトルーチのプレイに締りがなかったりキレがなかったりする(し,他のメンバーもなんかイマイチだったりする.特にラブリエの声は酷い……)のですが,それが顕著に現れているのが実はこのパートで,ぎこちなくて格好悪かったりするんですが,今日はやたらバキバキと決まっておりました.さらに,アンコールの"Metropolis part1"では暗転のあと,寝っ転がったまんまユニゾンパートをキメるという余裕と茶目っ気を披露しておりました.
他のメンバーも良かったと思うのですが,キーボードのジョーダン・ルーデスが時々不味いという印象もありました.ただ,これは元々僕が彼のキーボードの音作りがあまり好きではないということも少なからず影響していると思います(ハモンドオルガンとかアナログシンセとかの様な,ロック的に分かりやすく使いやすい音に日和っていない事は評価すべきだとは思うのですが……).バンドとしては間違いなく相当良いコンディションで,まったく凄いライヴを観れたもんだと思っています."Hollow Years"が久々に聞けただけでなく,エレクトリックバージョンになってたりとかも良かったと思います.武道館公演はヴィデオを撮るらしいですが,多分今日もVJついでに録っていただろうと思うので,Deep purpleの"Live in Japan"宜しく,"実はいくつかの曲が大阪のテイクだった!"という事も有るかもしれません.
但し,新しい曲が中心だったり,ドラムのポートノイのアル中について歌った"This Dying Soul"と同じ内容ということで,聞く人を選ぶ(と思われる)"The Mirror"が3曲めに来たりといった選曲が客にウケが悪かったのか,それとも聞き入り体制だったのか,なんか客は大人しかったという印象です(前回大阪公演のZepp Osakaがスタンディングだったので余計ギャップを感じるのかな).ポートノイが客を何回も煽るのですが,なかなかそれも成立しなくて,もどかしい顔をしている,という状況がたびたびありました.ドラムソロの時に観客をステージに上げて叩かせたのでかなり挽回して,本編最後の"In the Name of God"の最後はシングアロングだったけど,結局一番盛り上がったのはアンコールの"Metropolis part1"という……いやアンコールは盛り上がらないとアレなんですが,なんか,これだけ"Images and Words"の影を振り切るようなヘヴィーなアルバムを作って,新曲で捩じ伏せるのが主眼のセットリストを組んだのに,この結果はやっぱり微妙に悲しいよなぁという気がします.
まあそんな訳で明日(今日になってしまいましたが)のIMPホールでのライヴに期待という事で."Master of pupets"再現をやるとの噂もあるけど,どうなるんでしょう.